【映画・音楽・芸術・本・自然・家族・仕事】岩山亮一の芸術的思考

シンガーソングライター岩山亮一が「生きることは芸術そのもの。葛藤や矛盾が芸術を生み出すんだよきっと。このままの僕でいい、そのままの君でいい、無理せずに、ただ生きていこう。人生の楽しみ方はたくさんあるよ。」などのメッセージを込めたありのままブログ

クリード2に完全に裏切られた。主役はドラゴ親子だ!

こんにちは。日々葛藤を抱えている岩山亮一です。

負けずに生きていきましょう。

 

クリード2の記事その1では書ききれなかったので、クリード2記事その2を書きます。

 

 

完全に裏切られた

 

 

いろんな意味で。

 

1、主役はドラゴ説

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 人はまだ知らない世界を見たがる生き物。

ロッキー4ではまったくといっていいほど、ドラゴの生活は描かれていなかった。

冷徹なサイボークちっくな役だったからそれは仕方ないが。

しかもロッキー4後の映画ではドルフラングレン「ユニバーサルソルジャー」で本当のサイボーグになってしまった!

 

 まぁそれはそれとして、今回の「クリード2」ではドラゴ親子が丁寧に描かれており、ラストファイトではドラゴ親子にも感情移入してしまうという、完全に裏切られた形になった。

 僕自身、一番涙腺瓦解したのは、ドラゴがタオルを投げ、「いいんだ。もういいんだ。」と息子に投げかけるシーンだった。

タオルを投げる時のドラゴの表情は、特に焼き付いている。あの憐みの顔。ロッキー4の時のドラゴではない。完全にない。

親父の顔。

もう助演男優賞ものですあれは。

 

クリード2の裏タイトルはまさに 「今度は投げるか白タオル 」というタイトルがふさわしい。

 

それに祝賀会のシーン。元妻を見たときのドラゴの表情。

そして自分を捨てた母親を見たときのヴィクターの行動。

とても人間らしいじゃないですか!

むしろエンディング付近でドラゴ親子が一緒にランニングするシーンを一番ラストのシーンにしてもよかったぐらい。それじゃ完全にドラゴ親子の映画になってしまいますね。

 

でも孤独の中で戦い続けていたドラゴ親子はロッキー1のロッキーに通じるところがある気がするんですよね。

 

 

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2、 クリード2は全ロッキーシリーズの要素を映画に取り入れている。

 

 

 これはうれしい裏切りです。クリードは独立したシリーズだと思っていましたが、これほどロッキーシリーズを受け継いでいると、ロッキーの続編だと思わされます。

 

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 クリード夫妻に赤ちゃんができるあたりはロッキー2と重なりますし、アドニスが一度試合で負けて、再戦するあたりはロッキー3と重なります。しかもロッキー3の一回目の試合のときは、ミッキーがコーナーにいなかった。今回も一回目の試合のときには、ロッキーがセコンドにいなかった。

 

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ロッキー4と重なるところは言うまでもありません。というかロッキー4と直接つながってます。

ただ、ロッキー4で何度も使われていた「No Pain」という言葉が使用されなかったのが残念です。あの「No Pain」はデュークが度々ロッキーに言い、励まし続けた名台詞ですよ。それが受け継がれていない。残念。

何のためにデュークの息子が登場してるんですか!と言いたい!

 

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ロッキー5と重なるところは、テレビ越しで弟子を見つめ、励ますロッキーの姿でしょう。

ロッキー5では、このテレビ中継でロッキー自身が大きな孤独を味わうことになる重要なシーン。そしてラストのストリートバトルに突入する感動的なシーンでした。

 クリード記事1でも書きましたが、個人的にロッキー5が大好きです。世間はロッキー5の本質的な良さ、愛をもっと感じるべきです。ロッキー5こそ、ロッキー1の愛を受け継いでいる唯一の映画です。

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3、登場人物全員が成長する映画だった

 

 

 ここでは特にビアンカをあげたい。

ラストの試合の入場シーンでなんとビアンカが歌った!

はじめ見たときは一瞬、なんてくさい演出なんだと思いましたが、なるほど赤ちゃんの耳や自分の聴力などのことで常に葛藤していたビアンカにとっては重要な意義をもつ歌唱シーンだと分かると、無性に感動しました。

 

 僕たちはたしかに大人ですが、みんな何かしらの葛藤や悩みを抱えています。この映画のキーワードは度々使われた「smart decision」 。言うなれば自己決定ですよね。 葛藤から覚悟、決定までのドラマが誰にでもある。それがどの登場人物にもきちんと描かれているところがこの映画の共感できるポイントです。

全員が一歩前に進めた。

ですので、ロッキーを見て場合は、熱くなり、思わずトレーニングしたくなりましたが、クリードの場合はそうではなく、内面的な思考を促されることになります。

https://youtu.be/0sDZPRxiSJM