【映画・音楽・芸術・本・自然・家族・仕事】岩山亮一の芸術的思考

シンガーソングライター岩山亮一が「生きることは芸術そのもの。葛藤や矛盾が芸術を生み出すんだよきっと。このままの僕でいい、そのままの君でいい、無理せずに、ただ生きていこう。人生の楽しみ方はたくさんあるよ。」などのメッセージを込めたありのままブログ

映画クリード2、気に入らない点とロッキー愛にあふれている点について。

こんにちは。日々葛藤を抱えている岩山亮一です。

 

このクリード2は、ロッキーの正式な続編といえるぐらい、ロッキー愛にあふれた映画でした。気に入らない点もありますが、それは最後の方に。

 

ロッキーが好きな人ほど、感涙ポイントが増えていく

 

 

僕がロッキー愛を感じたところを思いつきで書くと、

 

まずは道具。

 

 

 ロッキーが住んでるアパートの前にさりげなく駐車してある白いバン。ロッキーザファイナルでは何度も登場し、熱いドラマがありました。

 

 そしてアパートのlight。今回はlightが切れたままになっているというエピソードでlightが登場しました。これもロッキーザファイナルで出てきたlightについての一連のエピソードへのオマージュでしょう。

 

次に場所。

  

 フィラデルフィア美術館の階段、そしてそこから見える景色。ロッキーザファイナルの映画パンフレットやDVDのパッケージで前面に使われています。

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個人的には、ロッキー5で息子(実の息子のセイジスタローン)とエンディングで笑顔で語り合う場面が好きです。

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 今回はそれをドラゴ親子が眺めるという憎き演出。登場人物の言葉がない場面でも、過去のロッキーシリーズで使われた場所だと、見ている人はいろんな感情が沸いてくるのが不思議です。

 

 そしてレストランエイドリアンズ今回もたくさん出てきました。ロッキーザファイナルで、

「ロッキーがまさかレストランを経営してるとは」と、驚いたことを覚えています。

 

今回も強烈なシーンがこのエイドリアンズで生まれている

 

 特に、ドラゴとロッキーが1対1で話すシーンの緊張感と、ワクワク感はたまらないです。ロッキー4で親友を殺されたり、リングでは死ぬ気で戦った二人です。

 しかもロッキー5では、ドラゴとの闘いで脳に異常が起き、心身共にボロボロにされた相手です。いくら誰にでも心優しいロッキーでも、親友を殺された相手にはさすがにいい顔はしなかった!

 僕的には、戦友として抱き合うことぐらいしてほしかった。そしてロッキーザファイナルで登場したスパイダーみたいに、レストランで雇って一緒に働いてほしい!などと勝手に思ってしまったが、それじゃさすが物語として成立しませんね。

 とにかく、ドラゴがエイドリアンズで座ってるときの背中が焼き付きす。それにしても、ドルフラングレンガ座ると椅子がすごく小さく見える!

 

次に人。

 

 言うまでもなく、ドルフラングレン演じるドラゴは見た甲斐あり。まぁエクスペンダブルズで、散々スタローンと共演しているので、よく見てはいたのですが、ロッキーのドルフラングレンといったら宿敵ですので、見方が変わります。

 

 主役はドラゴ親子?

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 ロッキー4と比べて笑顔が増え丸くなりました。息子への愛情も深く、僕的には主役はドラゴ親子だと言われても違和感ないです。

 脚本の段階からドラゴ親子を悪役で終わらせない愛に溢れたストーリーを書いた人すごい!

 

 

 そしてまさかのブリジットニールセン登場。

 だいぶお年をめされていましたが、いい怪演っぷりでした。というか、スタローンとの撮影は平気なんでしょうか。映画コブラの前に結婚してすぐに離婚した二人ですので、映画の現場でどんな雰囲気になるんだろうと考えちゃいました。

  あおまけにエンディングでロッキーの息子が登場するじゃないですか。ロッキーも泣いてましたね。感動です。おお、ロバート。でもロッキーザファイナルで、親子いい感じになったんじゃなかったでしたっけ? なんでこんなに疎遠な関係になったんだ? そこらへんもう少し掘り下げてほしかった。まあいいか。

 

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最後に言葉。

ロッキー4でドラゴが放った名台詞「I must break you 」

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 今回は、ドラゴが「My son must break your boy.」みたいな言葉を放ってました。正確な英語は聞き取れてませんが。熱いです。ロッキー4の再来です。

それにロッキー4でドラゴに勝ったときのインタビューでロッキーが「誰でも変わるのです!(Everybody change!)」と叫んだその言葉をそっくりドラゴが返すシーン。エイドリアンズで、ドラゴがロッキーを怖い顔で見つめ、「あの夜すべてが変わってしまった(Everything had change at that night)」と。(※英語は正確ではありません。)

 あと、ロッキーがエイドリアンに言ったプロポーズの言葉まで登場しました。ロッキーを見直さなきゃ。

 

 

ストーリーとしては、ロッキー4と直接つながっていることは言うまでもありませんが、ロッキー3で、ロッキーがクラバーラングに一度負けて、アポロとトレーニングし、再戦するというストーリーもベースになっていると感じます。(正確に言うと、ロッキーシリーズすべての要素が含まれている。詳しくは記事2で)

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ただ、それだけでなく、

 ビアンカアドニスの子どもの誕生。アドニスの葛藤。ビアンカの夢への挑戦。ロッキーの一歩踏み出す勇気。ドラゴの、息子への愛の気づき。などなど登場人物それぞれの自己成長ドラマがしっかり描かれているところがこの映画のすごいところ。

 やはりロッキーは愛のドラマであり、愛が中心にあって成り立っているからみんなに愛されているんですよね。

 監督は、映画ロッキーの本質的なところをちゃんと捉えて映画に反映しているのがグッド。

 ロッキー5の小言 

  ちなみに、ロッキー5は世間的は駄作として扱われているし、スタローン本人もロッキーシリーズからなかったものにしているくらい失敗作だと言っていますが、僕は大好きです。だってまさに愛のドラマじゃないですか。

 むしろロッキー4よりも断然愛にあふれた映画です。ロッキー4は、80年代のヒーローが悪者をやっつけるというような映画たくさんつくられている時代でのヒットを目指したのですから、愛の映画というよりアクション映画に近い感覚のような気がします。いやロッキー4も好きですけど。

 でもロッキーシリーズの本質的な良さを考えると、ロッキー5は絶対にはずせないはずなんです。僕はロッキー5の世間からの評価が変わっていくことを願う一人です。

 スタローンの本当の息子、今は亡きセイジスタローンの演技、すごくいいと思うし。

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 とまあ、ロッキー愛についてをクリードから探すといろいろあるのですが、ここでシンガーソングライター岩山亮一がカバーしたロッキー3のテーマ曲「Eye of the tiger」をよかったらご覧ください。クリード2が楽しみすぎて、思わず伴奏して、歌をレコーディングしたものです。

youtu.be

クリードシリーズの気に入らない点

クリード1そしてクリード2でもそうですが、どうしても気に入らない点があります。

 

それは、ファイトシーンです。

1、僕には、アドニスのパンチがどうしても強そうに見えません。なぜでしょう。今後検証していきたいと思います。

2、ファイトシーンがあまりにも格闘技のように振付されていて、無骨さが感じられない。完璧に振付を何か月にもわたって練習してきた成果がスクリーンでわかるのですが、戦い方がきれいすぎます。きれいにパンチをよけたり、きれいにフックが入ったり、もっと無駄なパンチを出すべきなんじゃないでしょうか。その方がリアルだと僕は思います。

3、アポロのような華麗なステップが見られない。止まってその場で打ち合うシーンは、1でも2でも多くありましたが、カメラを引いて、ステップワークがよく見えるようなシーンは記憶にありません。

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クリードシリーズのファイトシーンはアップが多すぎる。もっと引いて体全体が映れば、ステップも見えるのにな。それにしても、ステップワークは全然見られなかったと思います。

 もちろん、アポロとアドニスは戦い方が違うのは分かるのですが、ではロッキーのスタイルかというと、それほど無骨なスタイルでもありません。アドニスの戦い方のスタイルの魅力は何か、、、僕にははっきり出てきません。

これも今後もう少し、何度かファイトシーンを見て魅力を見つけていきたいと思います。

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